何がアウトなんだろうか。
コレをみた
最近、テレビを賑わせている従軍慰安婦問題。
この筆者はアウトだという意見をお持ちのようだが、なんだか違和感を覚えるなぁ。
じゃあ慰安婦問題って何がアウトで何がセーフなんだろうか。
確かにセンシティブな問題になるのでアウトかセーフかのラインは引きにくいように思う。
でも、あくまで個人の意見として言わせてもらえるならば、「従軍」の部分じゃないかな。
此処で整理しておきたいのが、単なる慰安婦と従軍慰安婦の違い。
それを明確にしておかないと、論点がずれるような気がする。
慰安婦
慰安婦(いあんふ)とは、日中戦争、太平洋戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争及び韓米軍事合同訓練並びにアメリカ軍、連合国軍及び国連軍の駐留時などに、当時の戦地、訓練地、駐留アメリカ軍基地周辺の基地村などに設置された慰安所と呼ばれた施設で日本軍、韓国軍、アメリカ軍及び国連軍の軍人・軍属に対して、売春業を行っていた女性の総称。
要は、強制連行されたかどうかがこの場合の争点であり、慰安婦の存在自体がアウトかセーフかというのは問題外の話なんじゃないかな。
橋下さんをはじめ、この記事にある発言をした方々は、従軍慰安婦の件に関して言及をしているわけではない。
それを、この筆者は従軍慰安婦の問題にすり替えて話をしているんじゃないかな。
そもそも、性産業自体の存在意義を結論づけることは非常に難しい。
なぜなら、性産業は世界最古の産業と言われる程、古来から存在する。
その理由としては性そのものが人間を含めた動物本来の持つ原始的な欲望から発生しているからだと思う。
戦場で性欲のはけ口を見つけることが困難なのは容易に想像ができる。
ベトナム戦争当たりまでは戦力に対して兵隊の数やその力量が大きなウェイトを占め、結果として必然的に筋力に優れる男性が採用されるケースが多く見受けられたからだろう。
結果として、ニーズを受けて性産業がその場所に発展する。というのが基本的な流れでは無いだろうか。
少し極端ではあるが、例を出して考えてみて、その状況で慰安婦の存在する場所があるのかどうかを検証してみよう。
仮に、その軍の集団が全て女性*1で構成されていたとすると、その場に慰安婦が活躍できる場所は無い。
つまりはその場所にニーズが存在しないとも言い換えることができるのではないか。
また、戦争状態にない一般的な社会の中ではどうだろうか。
戦争中で従軍しているような拘束に縛られるような状態でなくても性産業自体はあらゆる場所に発展している。
それも世界の場所を問わずだ。
以上の理由から、慰安婦自体は戦争には関係がなく、存在しているものだからそれをどのように利用するかは個人の判断に委ねられることになる。
もちろん、閉鎖的な軍の中で働いていて、他にほとんどコレと言った娯楽もないような状況であれば、慰安婦制度を利用する男性の割合は増えるかもしれない。
しかし、その割合に関わらず、世界のどこを見ても、性産業自体は存在していて、コレは軍とは関係のないことではないかと思う。
今回の橋下市長の件に関しては、従軍慰安婦や強制連行などのポイントとは異なるところに論点があり、その部分を指摘することはできないのではないかと考えている。
もちろん、強制連行や従軍慰安婦に関しては女性側の選択権を武力や暴力によって奪っているので、この件に関しては問題視するべきだと考える。
しかし、「人間の原始的な欲望をコントロールするために、法律で認められた性産業を利用してはどうですか。」という今回の慰安婦の件に関しては、そこにセカンドレイプや女性を性欲の捌け口として考える等の問題は付随するものではなく、切り離して考えるべきだと思うのだ。